昨日書かなかったけど、すごく複雑な気持ちになったことを書き残しておきます。
何が複雑な気持ちだったかって、日曜日に実家に帰ったときのこと。
実家にADSL回線を引いたんで、モデムなどなどの設定をしに帰ったわけです。
ADSLモデムをアキバのヨドバシカメラで買ってお土産として持って帰って、自分で取り付けました。
で、このモデム、親の要望で無線機能付きのモデムなんですが、肝心の無線機能を使うためには、
別売りの無線カードを刺さなくちゃいけないことが判明。そんなもんは買ってきていなかったので、当然のごとく無線が使えない。
けど、せっかく親はインターネットを楽しみにして俺の帰りを待ってたんだから、
ひとっ走り隣町の電気屋にそのカードを買いに行ってくることにしたんです。
隣町まで車を飛ばして行き着いた電気店。間違いなくパソコン関連の商品を扱うような規模の店だと思ってたんです。
そしたら、ないんですわ。無線カードどころか、ADSLモデムすら置いてないんですよ。
ここで初めてギャップに気が付いたわけです。自分は6年間もITな大学生活をしていて、
すぐにネットでパソコン関連の商品が手に入るような状態だったし、それが至極当たり前だと思ってたんです。
で、田舎に帰ってみると、パソコンなんて、インターネットなんて、ほとんど使われてない。町で一番の電気店に行ったところで、
パソコン本体と少々の周辺機器が置いてあるだけ。しかも店員のおっさんはADSLモデムなんてモンは知らない。
なんつーか、俺はIT戦士としてこの業界で仕事をするにあたって、そういう「普通」な生活を忘れていたことにショックだった。
隣町から手ぶらで戻って、親に「なかった」と言った時、日本の普通の田舎町の事情を知らなかった情けなさと、
インターネットを楽しみに待っていた親の期待に応えられなかった申し訳なさで、とても苦しかった。
ま、なんとか有線でつないでインターネットはできるようにはしたけど。。。
これからはブロードバンドだとか、ITは素晴らしい技術だとか言って、
都会の若者やビジネスマンだけが自分達だけでお祭り騒ぎにして独り相撲をしているような印象。ちょっと田舎に行けば、
そんな文化なんてほとんど根付いてないのに。
ウチの親がブログとかそういうサービスを楽しむ人かどうかはわからない。けど、
ネットが生活の一部になることで生活に新たな楽しみが生まれる可能性は誰にでもあるし、
そういう機会は誰にでも平等に与えられるべきなんだと思う。
老若男女にITの価値を与えるなら、俺みたいなIT業界人はもっと視野を広くしなくちゃいけない。そして、
それがこの業界で働く自分がやらなくちゃならない仕事だなぁ、と強く思った。
誇りと義務感ってやつです。