未来は暗いってわけですよ。
カップラーメンの値段が上がってるじゃないですか、最近。上がった20円のうち、どれだけのお金がゴールドマンサックスに渡るんだろうね。いままで原価の0.1%がゴールドマンサックスに渡っていたと仮定したら、これからも0.1%なのかね。0.11%になってるんじゃないの?という懐疑的な見方をせざるを得ない。この際、日清も東洋水産もゴールドマンサックスと同じだ。
じゃあ、価格が上がるのは仕方ないとして、出費分を相殺して生活水準を維持するには、小麦を作って売るビジネスをはじめるか、そういうビジネスをしている人のところで働くしかないんだけれど、あいにく新興国の外国人が働くようになって、英語を話せない上に贅沢を覚えた俺たちを雇ってはくれなさそうだ。
搾り取る元、すなわち俺たちがいなくなったとき、老人達は何をするんだろうか。もしかしたら、日本の老人達は俺たちと同じ立場なのかもしれない。やっぱりゴールドマンサックスなのかもしれない。ゴールドマンサックスは、なにをするつもりなんだろうか。
海の向こうではバイオエタノールの生産に躍起だ。中東が言うことを聞かないから、彼らは自国で生産可能なエネルギー源を手に入れた。聞けば、Googleもエネルギービジネスに参入するのだと言う。そんなにエネルギーを作って、どうするつもりなんだ。売って儲けようとしているのか。それとも現状を維持するためなのか。その意図は、本質的に、前向きなのか、後ろ向きなのか。
もし前向きならばいい。世界のπはまだ大きくなる。俺たち日本人の平凡な若者にもグローバルな視点を持てば、まだオコボレをもらうチャンスがあるだろう。
問題なのは、本質的には後ろ向きの理由でバイオエタノールを生産しているという場合だ。つまり、カップラーメンの上昇した20円は実は、過去の世界的な自由市場主義のツケの清算です、という場合だ。そうだとしたらビンゴ。俺たち、21世紀初頭に一番の生産可能性と人生のピークを迎える俺たちが、総勢でババを引いてしまったということになる。
俺たちは、大前提として、生まれながらにババを引いたのか。結局、誰も教えてくれないし、誰も知る由もない。
個人の所得なんて、おおきな波の中の小さな波の中の…つまり100次にすぎない。なのに、テレビ番組も新聞もブログも、1次近似の波、2次近似の波の話しかしない。俺は経済専攻でもなんでもないのでミクロもマクロもよくわからないけれど、自分がコントロールできる波の次元を知りたい。言い換えれば、ひとつ上の次元のババがどこにあるのかを知らないと、リスクが大きくて起業できない。