愚行は、その最後に近づければ近づくほどに酷くなる。

山口の集落の殺人事件を又聞きして、都会も田舎も蟻地獄に感じる。
都会は日常と死が遠いし、田舎は日常と死が近い。都会は人と人が遠いし、田舎は人と人が近い。
今は中途半端な場所にいてズルくやっている自分も、いつかはどちらかに帰らないといけないかもしれない。
来たところに帰るんだろうなぁ。
蟻地獄から這い出たつもりでも、また一方の蟻地獄にハマるだけだもんなぁ。

田舎の苛めも学校の苛めもまったく同じものだ。大人だって苛めるし、会社同士も苛めあう。国の苛めも然り。

そういう人の愚行は、その最後に近づければ近づくほどに酷くなる。

外部・内部の抗争の果てに現状維持にしかエネルギーを割かなくなった、いわゆる腐った会社があったとして、だいたい、潰れそうになればなるほど、加速度的に腐り方は極まる。もちろん腐った部署でも一緒だ。腐った人でも一緒。腐ったものが緩やかに回復なんてのは、大概の場合一過性の現象であって、長期的に見れば必ず死に向かう。

国も会社も組織も人も、新しい命はその場ではなく、その場から分離した「卵」からしか生まれない。
卵は、腐った田舎に嫌気が刺して都会に出る若者や、腐った会社に嫌気が刺して独立する若者だ。
ところが、卵というのは、膨大な死に晒された中から運の良い1匹が新しい命として生まれるのみで、残りはほとんどが死ぬ。
つまり腐ったところに残ろうが卵になろうがほとんどが死ぬ。
そのまま老体で腐り果てるか、卵で食われるか、どちらか選べ。
そう聞かれたから僕は卵を選んだ気がするなぁ。

金が尽きるスピードより速く動く

2月になっちゃったよ。
来月で会社設立から1周年。
はえー・・・。

最近は、事業を立ち上げるために湯水のようにお金が消える。
自営業で仕事をやっていると、
消えるお金、作られていく製品、それを買っていくお客さん、戻ってくるお金、
すべてが目の前で起きていく。

その中で、PDCAとか、発想法だとか、そういう一般論が本当に役に立たないことを実感する。
役に立たないのは、一般論自体が意味ないわけじゃなくて、実用的なスピードがでないから。
ひとつひとつ思考のプロセスをフレームワークに沿ってやってたら、
1日1個の判断してるうちに日が暮れる。
そうじゃなくて、10分に1回ぐらいの判断が必要なんだから、
動物的カンで動いて行かないといけない。
いま一日に「どうしますか?」とか「確認してもらえますか?」とか「これやりませんか?」
そういうメールがガンガン届く中で、最低限の精度を確保してとにかくすぐに返さなくちゃいけない。

チンタラしてると、金が尽きるスピードのほうが速くなって、借金が増える。
月給30万円の人間は実働20日として日給1.5万円、時給2,000円。
つまり、2,000円/時で財布からカネが抜けていく。
もちろんこれには会社の家賃も事業投資のカネも入ってないから、実際は1万円/時とか、
そういうスピードでカネが消えていく。だから立ち止まっちゃいけない。

当然、スピードを確保するために判断の精度は落ちる。
だから、よくテレビに出てくるような急成長するIT会社には必ず酷い歪みが生じる。
でも、生じる歪みが不利益をもたらすよりも早いスピードで、金を稼げばいい、
彼らはそういう思考でやっている。
ほとんどアスリートみたいな精神力と体力で。

どこまで歪みを許容して、どこまで成長を求めるか、それは経営者のコントロールにかかっている。
ボクんところは、そういうベンチャーと比べると、まったくもってソフトスタート。
そのまま町工場的な方向にいくか、大きく出るか、その判断のときがくるまでは、
しっかり等身大+120%で頑張っていく。

趣味とビジネスの違い

最近、めっきり面白いものを作ることに興味が無くなった。
ここ2,3年間、面白いものを作って、いろいろメディアに取り上げられてきた。
でもそこで学んだことは、そのやり方では、もう自分は成長しないだろうということだ。
なぜなら、自分が「ビジネス」だと思って取り組んでいた、Webとメディアでのやり方は、
つまり世の中一般で言う「趣味」だった、ということに気が付いたからだ。

だから、企業を決めた去年の夏ごろからは、その土俵ではなく、何か新しいことを勉強して、
Webとメディアはあくまで小手先にして、「ビジネス」ができる分野に進出しようと決めた。
自分のキャリアの否定も含んでいたし、新しい分野だから右も左も分からない。
当然、武器は技術力しかないけど、その技術もゼロから学ぶ必要がある。
面倒臭さとか不安だらけだった。でも、それをやらないと起業はうまくいかないだろうと、
自分自身の性格となりゆきを直視して未来を想像した。

自営業は、現実を常に直視しなくちゃ生きていけない。
しかも単なる直視じゃない。
普通なら目を背けてしまうような、自分の奥底の、内面的な弱さを直視する必要がある。
今の自分が5年後も同じ状態だと想像して、ゾッとすれば、不安をバネに自らを変化させる努力が必要だ。
その想像に耐えられなければ、成長はない。今の自分のままだ。
今の自分は、妻や親が倒れて、自分が病気をしたら、もう誰も助けてくれない。
周囲が倒れるのも自分が病気するのも、確実に来る未来だ。夢じゃない。ならば用意しなくちゃいけない。

趣味とビジネスの違いはここにある。

趣味は、現実を直視しなくて出来る範囲のことだ。
だから楽しい。けれど儲からない。楽しいことは多くの人がやっているから。

ビジネスは、現実を直視しなければできない。
だから辛い。けれど儲かる。辛いことは多くの人はできないから。

前職の取締役が、経営はアスリートに似ているという話が、なんとなーーくわかってきた気がする。

無借金経営でBtoCスタートアップを目指す

経営とかに興味ない人は、以下くだらない妄言なので無視しちゃってください。

いま、無借金経営でBtoCスタートアップを目指すってのは、限りなく難しい。
乱暴に言ってしまえば、無理。

確かに、15年前のWebはそうだった。
固定費ゼロ。 アイディア勝負。 イノベーション勝負。

いまのWebはまったく先端産業なんかじゃない。
これを勘違いしてはいけない。
「競争の戦略」の言葉で言えば、成熟段階へ移行している市場だ。
FacebookもGrouponも新しい市場のように見えて、よく見ればまったく違う。
固定費ゼロでもアイディア勝負でもイノベーション勝負でもない。
あれは単なる資本力の勝負だ。
それを忘れちゃいけない。

もし、いま、起業するにあたってBtoCの製品・サービスの企画案を立てたとして、
BtoCスタートアップをやるのであれば、片道切符だと思ってVCから億単位の投資を受けるべきだ。
そして、その1品物に命を賭ける。
これならば、いまの時代でもBtoCで勝てる可能性がある。
それが戦略と呼べるかどうかは、さておき。

あたかもお祭りの雰囲気に仕立て上げてるのはメディアだ。
そのほうが人が記事を読むから、架空の先端産業を作り出している。
メディアに踊らされてはいけない。

とか、ぼーっと考えたり。
シンハービールうまうま。。。

日本酒の会:今の会社のいいところ

日本酒
超フルーティ!!!

最近、うちの部署では夜になるとオフィスの会議室で密かに「日本酒の会」というのが開催される。日本酒に詳しい人がいて、その人が仕入れてきた幻の酒を飲むんだけど、これがまた格別。さらに、日本酒業界の歴史や業界の課題や政治など、いろいろな話を聞くことができる。本当におもしろい。
で、最初は2、3人でしっぽりと飲んでいるところに、だんだんと匂いを嗅ぎ付けて、バイト君まで集まってくる。最後には、シニアから若手まで部署のみんなで、わいわい。

そんで、技術的な話とか業界の話とか、俺たちの会社どうなるんだろうとか、こうやって勝つべきだとか、まじめな話も超熱く議論される。

今の会社(部署)、いろいろ面倒なことも多いけど、こういう文化はすげー好き。

だから、仕事が帰宅が終電近くになるときもあるけど苦にならない。
むしろ「よし、徹夜でやってやるかwww」みたいなノリで進む。

うーん、、
ちょっと辞めるのが惜しいかなぁ

で、昨日は、会社でほろ酔いになったあと、さらに五反田に移動して、男2人のサシ飲み。
もちろん、経営に関しての相談。
経験がある人の生の意見が聞けるのは貴重だ。