ゆりかごのうたを唄う嫁を見て

「ゆりかごのうた」

言わずと知れた、ジャパニーズ子守唄の超有名なナンバー。J童謡。
タイトルだけ聞いて分からない人も、
youtubeで検索すりゃあイッパツで「あーこれか!」と分かるはず。

今日、外出先から自宅に帰ってきた時のこと。
寝室にいったら、嫁が子供を昼寝のために寝かしつけてたんだけど、
その時に、ゆりかごのうたを唄ってる姿を見て、なぜか衝撃受けた。。。

嫁のことは学生の頃から知ってるけど、
学生だった嫁が、今や子供を寝かしつけようと子守唄を唄ってるわけで、
今日ほど「ああ、遠くに来たもんだ」って思ったこと、なかったかも。
一児の母親になったんだっていう実感がすごかった。

あと、ゆりかごの歌のメロディが持つ、なんつーかこう、世代を超える力というか、
2012年になっても普通に歌われるって事に、感動した。

さっき思わず歌詞を調べたけど、メロディだけじゃくて詞もいい。

ゆりかごの歌を かなりやがうたうよ
ねんねこ ねんねこ ねんねこよ

ゆりかごの上に びわの実がゆれるよ
ねんねこ ねんねこ ねんねこよ

ゆりかごのつなを 木ねずみがゆするよ
ねんねこ ねんねこ ねんねこよ

ゆりかごの夢に 黄色の月がかかるよ
ねんねこ ねんねこ ねんねこよ

カナリヤ、びわ、木ねずみ までは全然わかるっていうか、
絵本に書けって言われたら描いてやるよ、ぐらいに具体的なんだけど、
4番目になって突然、ゆりかごの夢に黄色の月がかかるよですよ。
突然の抽象的な描画。

具体、具体、具体と、子供でも理解できる記述が続いて、
「あー子供向けの歌だねー カナリヤかわいいよねー びわの実知ってる~?」
みたいなレベルかと思いきや
突然の子供おいてけぼりのガチ抽象。
いったいどうしたの、というぐらいの豹変。

それはまるで、子供に目線を合わせるかのようにしながらも、
最後の〆で、キッパリと、果てしない大人の世界の大きさを教えるかのような。

ふと映画バトルロワイヤルで北野武のセリフ思い出した。

「お前ら大人なめてんだろ?なめんのはいいよ。
 だけどな、これだけは覚えとけ。
 人生はゲームです。
 みんなは必死になって戦って、生き残る価値のある大人になりましょう」

いや、まったくもって教育的じゃないけど。。。

ゆりかごのうたから、だいぶ逸れた。

とにかく、シンプルで素晴らしいJ童謡によって、
感動したというお話でした。

ぜんぜん関係ないけど、赤いホンダFit君は諸事情により整備工場に入院となりました。。。
一週間ぐらいで帰ってきてくれるかなぁ~。。。

知人が死ぬこととか、キッズ・リターンとか

すごく誤解招く書き方かもしれんけど・・・
なんだか最近、死を意識しながらの発言が多くなってきた。
いや、別に死ぬ予定があるとかそういうわけじゃないし、むしろ大変元気ですから、そういう意味ではないのですが。

最近、友だちとかに対して、
「健康には気を付けたほうがいいよ」とか「体力のあるうちにしかできない」とか
そういう話を出すことが多くなってる。
ブログでも、健康を損なうこと前提の考え方とか、かいてるし。

いやほんと、突然あなたガンですって言われるとか、交通事故に会うとか、致命的でなくても、
難しい病気になるとか、いつかほぼ確実に来るわけじゃないですか。間違いなく。
事実もう闘っている人もいっぱいいる。

20代のいままではそれがリアリティを持てなかったけど、最近は本当にリアルで、
また縁起でもないこと言うなって感じだけど、友達だとか30代だし、死ぬ人も出て来てもおかしくない。
そんで死ぬのは自分かもしれない。死ななくても、避けられない不幸になるかもしれない。

そう考えると、たまに会う友人を見て元気そうだと安心する一方で、
「じゃあまたな」と別れ際には、これが最後かもしれないなと思ったりもする。

「いつまでもみんなと元気でいられたらいい」と思ったりもするけど、
まぁ現実的にみんな健康そのものなんて無理。
みんな病気するし、病気をしなくても、なんかの不幸になるわな。ならないわけないもん。

つか、人生なんてそれが普通なのに、20代はあんまりにも健康が常識だから、気が付かない。
いやぁ、バカだよね。ほんとふりかえってウケるわ。バカだったわ。

そう考えるからこそ、逆に最近ものすごい元気で、
いままで臭いものにフタをしてきた死と病気について、少しずつ向かい合いはじめたことで、
変なプライドとか理想とか追いかけなくなってせいせいしてる。

うまくつながり表現できないんだけど、

北野武の映画で「キッズ・リターン」ってのがあって、
学生のとき、大好きだった女の子が好きだったから見た、っていうだけだったけど、
いまさら、あの映画の意味、たぶんこれなんだろうなぁ、とか思ったりしてる。

30才とかこのぐらいの年になって、みんな一度、学生に戻る感じ。

学生のとき、子供心に加え、健康も自分の才能も無限にあると信じ切って社会に飛び出して、
健康と才能の有限さに気が付いて、
5年とか10年ぐらいで挫折して、
重荷になっていたプライドとか理想を捨てて、
もう一度子供心からやり直す感じ?

まぁ、挫折とかなく仕事つづけて40,50才になってる人も大勢いるわけで、
どっちがいいとか悪いとかじゃなくて、趣味なんだけど。

とにかく出し惜しみ無しで、元気に頑張る。