真夏のほうれん草プランター栽培の研究

ほうれん草の補光栽培に関する研究 1996

https://www.pref.kanagawa.jp/documents/27252/531931.pdf

こんな論文が引っ掛かった。

長日は抽苔を促進するが、強光は抽苔を抑制するらしい。また朝方の補光は発生したジベレリンをその後の自然光の強光で破壊するから抽苔を招きにくいらしい。ようするに、夕方ぐらいの薄暗い光を長く当てると抽苔するという話。補光するならがっつり、補光しないなら真っ暗にする(数ルクス以下) 古い論文だけどめちゃくちゃ参考になる。

これを読んでだいたい真夏のほうれん草の戦略を固めた。

最近は午後は成長が止まる気温28度以上になるので、やっぱりキーポイントは涼しい午前中の補光になりそう。朝5~6時から5~6時間、11時ぐらいまで10kルクスでLED補光、午後は60%の遮光ネットをかぶせて温度対策するか、もしくは直射日光が当たらない5k-8kルクスぐらいの場所に置く。

最近の一日の気温変化

アメダスみてると28℃以下になるのは夜になってからなので、夕方の補光は温度条件に合わないのでやらない。補光自体は5時からでもいいかもしれない。

ほうれん草収穫・真夏の2クール目挑戦

ほうれん草、前回の記事のLEDライトのおかげでぐんぐん成長し、20cmぐらいになって、さらにはトウ立ち寸前となったので、収穫しました。バターソテーとかおひたしにして、子供達にも食べてもらった。まあ普通に小ぶりのおいしいほうれん草でした。

とれたてのほうれん草を水あらい、葉がパリパリにはっててすごい

育成も楽しかったし食べてもおいしい。ほうれん草すばらしい。というわけで、育てるのが難しいと噂の真夏のプランター栽培に挑戦することにした。ほうれん草は28℃で生育が止まるうえに、高温になると葉焼けを起こすとのこと。

真夏のほうれん草の農業レポートを読んで調べたところ、午前中の直射日光を遮光することで午前の温度上昇を避け・午後にマイルドに遮光してピーク温度を下げる、みたいな記述を読んだ。午後の5,6時間は高温に目をつぶって光合成をして、それ以外は低温にすることで育成させる、みたいな話かもしれない。幸い、うちのベランダは午前中は日が当たらないので、その条件に合うと判断した。風通しもいいし、午前中にはLEDライト稼働させて光量を稼ぐこともできるので、なんとかなりそうな気はする。

葉ネギは発芽から1ヶ月経過して状態も悪くないので専用の鉢に植え替えた。しかし葉ネギの生育は序盤スローだわ。

葉ネギ1ヶ月経過

あと、大葉が育ってきた。肥料過剰なのか、すこし葉がボコボコしてるのが気になるけど、おおむね問題なし。

植物育成LEDライト導入

ベランダ菜園、だいぶ育ってきた。写真の左はミニトマトの「アイコ」、右は「つやぷるん」、そして奥のプランターはほうれん草。曇天につき午前中からLEDライトで照らしている様子。

ミニトマトは、特にアイコのほうはしっかり実がついた。着果率9割ぐらいで樹勢も十分。2本仕立てなので、4段目の花房の上でもう摘心した。つやぷるんは、着果率は7割ぐらいといったところ。つやぷるんの説明書通り1本仕立て。

一方で、ほうれん草は日照不足のようで、種蒔きから約一か月経過したのに背丈は10cm以下にとどまっていて、だいぶ成長が遅い感じ。

気になったのでベランダの日照時間と照度を詳しく測ってみたところ、昼11時から午後3時すぎまで4-5時間しか直射日光(5万ルクス~)が入らないことが判明。それ以外はベランダの開口部に近いあたりで1万ルクス、床に近い場所では5000ルクス程度だった。

ということで、植物育成のLEDライトを導入することに。

Amazonで検索すると、失礼ながら信頼できなさそうなライトが大量に出品されている。ネットをいろいろ探し回り、きちんと設計されていると思われるライトを選定し、「 KY-20W-SC 」に決定。

実測してみたところ、消費電力は公称通りほぼ20W、照度もちゃんと10cm距離で1.5万ルクス程度あった。ほうれん草には十分でしょう。

100Vのタイマーを組み合わせて午前4時間、照らすようにした。

ミニトマト着果

土トラブルではじまった2023家庭菜園。ミニトマトは序盤の生育障害がみられ、その後も第1花の着果に失敗…。やっぱり植え付けの重要な時期を強酸性だったのはマズかったか、と思っていたら!

アイコ(上)と、つやぷるん(下)、どちらも第2花に着果した。

20日目のほうれん草。1回目の間引きをして、10gの化成肥料を追肥した。

シソについては発芽しなかった(たぶん、深く撒きすぎた)ので、再び撒いて発芽に挑戦中。

さらに、万能ねぎ(小ねぎ)のタネを買ってきて、ほうれん草プランターの右下部分に撒いてみた。

もともと日照が最大で6-7時間ぐらいしか取れないベランダなので、生育は遅そう。袋には40日って書いてあったけど、2ヶ月ぐらいかかるんじゃないだろか。

あと、スマホのアプリで照度計があることを知り、試しに測ってみた。晴れの日、直射日光があたる11時~16時は7万ルクス。それ以外の時間や、曇りの日は1万ルクス程度。マンションのベランダとしては及第点か。

土壌pHを試薬で測ったら測定器と結果がまったく違った

前回の記事で、石灰を入れたにもかかわらず、pH測定器で強酸性を示した我がプランター菜園の土壌。

しかし、測定器がおかしいんじゃないか、という噂をネットで見た。そして、試薬のほうが正確らしいので、住友化学園芸社の試薬「アースチェック」を購入。そして、同じ土壌を測定してみた。その結果がこちら。

pH6.5~7.0でしっかり中和されてる!!!

少しの誤差なら仕方ないにしろ、測定器はpH4~5を指示していた。あまりにも違い過ぎて使い物にならない。やっぱり、噂通り、測定器はあてにならない。手間がかかっても、土壌pHはきちんと試薬で見てみましょう。

とりあえず、中性になってるとのことで一安心。

そして、ミニトマト「つやぷるん」のほうの葉っぱをよく観察したら、枝の先の方の葉に異変が。

斑点のランダムな壊死、ぐにっと曲がって育った葉。まさに生理障害って感じ。酸性を中和する前の成長でこうなったのか、それともまた別の障害の要素があるのか。1段目の花はきちんと咲いている。異常っぽいのは上段の葉の先端のあたりだけ。アイコのほうは特に異変は見当たらない。

ほうれん草のほうは一通り発芽が完了した。もう少ししたら1回目の間引きをしようと思う。